「うちの家は調査が出来そうですか?」

調査依頼をご検討中の方から頂く質問の中で多いものの一つが
「うちの家は調査が出来そうですか?」
というものです。

「はい、出来ますよ!」
とお答えするのが商売上手というものなのかも知れませんが、多くの場合「やってみなければ分かりません。」としかお答えしていません。「やってみなければ分からない。」という回答は、無責任なように感じられるかも知れませんが、私はそれが最も責任のある回答だと考えています。

家系調査は、「努力は必ず報われる!」という性質のものでもありません。
必ず解答が用意されているわけではないのです。

このため、調査に着手する前から「はい、出来ますよ!」と回答するのは、無責任な対応だと思いますし、仮にそのような回答がすぐ返ってくるところであれば、逆に疑ってみるべきです。

ただ、検討中の方からすれば、決して安くない金額を支払うのですから、自分のところが調査可能なのかどうか、心配されるのは尤もなことです。

このため、いろいろなお話しを伺う中で、これまでの経験や同じ地域の調査実績などから、「希望される時代までの調査が出来るだろう。」と思える案件に関しては、「ある程度の可能性はあると思われます。」という趣旨の回答をさせて頂くこともあります。ただし、「最終的には、やはりやってみなければ分かりませんよ。」と付け加えることは忘れません。

その結果、「出来ますよ!」と回答された他のところに依頼をしたいという方もおられるようですが、かといってそのような次元で競争をするほど自分を貶めたくはありません。

営業的にはどうかなとは思いますが、やはり家系調査というのは、慎重の上にも慎重を重ねた対応に徹すべきかと考えているところです。

(記:平成30年6月21日)

「調査員の独り言」TOPページに戻る