壬申戸籍について

明治5年に始まったいわゆる”壬申戸籍”の閲覧が禁じられていることは、周知のとおりです。現在、役所で請求可能な最も古い戸籍は、明治19年式戸籍です。

しかし、この壬申戸籍と同種のものが閲覧できる場合もあります。

それは、役所が発行する戸籍としてではなく、文書館や史料館などに所蔵されている歴史史料として残されているものです。

たとえば、壬申戸籍が始まる前年の明治4年を中心とした時期に、各地で戸籍の下調べが行われており、その時に作成されたものを歴史史料として閲覧可能なものが結構存在します。

下調べといっても、記載されている内容が大きく異なるものでもありませんし、壬申戸籍よりさらに1年前に作成されたものだけに、より貴重な情報源といえます。

また、明治5年以降19年の改正までの間に作成された壬申戸籍そのものが閲覧出来るところもあります。もちろん、歴史史料としてです。

そのような史料を閲覧できる場所を具体的にここに書いてしまうと、今後の調査自体に差し障りが生じてしまう恐れがありますので書けませんが、各種方法で調べる価値はあります。

(記:平成26年11月12日)

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