先祖の菩提寺を探したい

「菩提寺を探したい。」というお電話を頂きました。
2カ月前にも同様の趣旨のお電話を頂いたことがあり、今年はこれで3件目ではなかったかと思います。

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先祖が供養されている菩提寺が分からなくなっているという典型的なパターンは、3~4代ほど前に次男以下の方が都会に出て、その後故郷に残っている本家との付き合いが次第に無くなって1~2代経ってしまった。このような理由によることが多いように思います。

本家に聞けば簡単なのですが、本家とは断絶状態で、今更聞けないという関係であることが多いのです。

ただ、私のところに依頼すると、当然料金が発生しますが、菩提寺探しだけでお金を支払って頂くのは気の毒ですので、「お金が勿体ない。調べ方をお教えしますので、自分でやってみてはどうですか?」とお話しました。

ご先祖の菩提寺を探す方法は、次のようなことを行います。

簡単なのは、故郷に残っている本家の方に聞くことですが、菩提寺が分からないとご相談される方の多くは本家との繋がりがなく、今更聞けないという状況にあります。

そこで、まず辿れるところまでの除籍謄本を取得します。
その中から、没年月日が書かれているご先祖の一覧を作成し、その記録が過去帳に残されていないかと、各寺院にお尋ねするだけです。過去帳に記録があれば、そこが菩提寺であるということです。

一般的に、過去帳は命日の供養の関係で、「日」毎にまとめられているものですので、亡くなった年月日まで明確に分かっていなければ、ご住職も過去帳から探すのに無駄に時間がかかってご迷惑ですし、断られることもあります。

また、明治以前では、交通手段が徒歩であることが多いため、それほど広い範囲に菩提寺があることは少ないものです。

除籍謄本によって、明治以前に住んでいた村が分かったら、その周辺の寺院に聞いて回ることです。遠方であれば、丁寧にお手紙を出せば大抵の場合ご回答を頂けるものです。